
前回は、相続土地国庫帰属制度が生まれた背景や、相続放棄とは違う“土地の出口制度”としての役割、そして制度全体の仕組みを解説しました。
今回は、この制度が「どの土地に使えるのか」「どんな土地は申請しても認められないのか」を分かりやすく整理します。
相続土地国庫帰属制度は、すべての土地を引き取る制度ではなく、申請対象には厳密な条件があります。まず大前提として、建物が残っている土地は申請不可です。老朽空家や倉庫が残っている場合、制度の申請には解体・更地化が必須になります。この点は解体工事を伴う場面が多く、空き家所有者にとって最も大きな判断ポイントです。
さらに、以下のような土地も「不承認」となる代表的なケースです。
制度の目的は、「国が管理できる状態で土地を引き取る」ことにあるため、安全性・明確性・管理しやすさが重視されます。そのため、境界確定や残置物処分が必要になるケースは多く、申請前の準備が重要になります。
次回は、制度を利用する際に必要となる費用(申請手数料14,000円・承認後の負担金)について詳しく解説します。
